MBAやビジネススクールに通学したいと思ったときに、次に考えるのは「海外MBAか国内MBAなのか」です。費用が用意できて仕事を中断してよければ海外MBAも検討できるでしょう。
この記事は海外MBAは選択肢になく国内MBAに学校選びを絞った方を対象です。私費の方をイメージしています。
一連の7つの手順を説明しながら、押さえておくべき21のポイントを公開します。

吹き出しで、私のMBA選びもお伝えします
手順①:まずは「エッセイ」で自己分析を始める
「敵を知り、己を知 れば百戦危うからず」
最初は「自分の過去を振り返り、次の10年を見据えて、どのようなキャリアを描きたいか」についてエッセイを書くことにチャレンジしましょう。国内のMBAの入試では、数多くのキャリアプランに関するエッセイを提出する必要があります。敵を大学院に例えるのは違和感があるかもしれませんが、己を知ることは志望校選びに大切な活用です。
エッセイテーマは「大学院での学修を通じて何を身につけ、その成果を中長期的なキャリアにどのように活用したいと考えているかを述べてください」です。これは名古屋商科大学ビジネススクールのエッセイのお題です。 文字数は1000文字程度。
このようキャリアプランを聞くお題は他大学でも数多く出題されます。慶應義塾大学(KBS)、早稲田大学(WBS)、立教大学、青山学院大学 (ABS) などです。エッセイを書くことで大学院への志望動機を徐々に固めていくことができます。
なお、文章をいきなり完成させる必要はありません。あくまでも”チャレンジ”です。

私の場合は大学院選びと平行して文章を書いていきました。執筆に1カ月程度かかり、第8稿まで更新していきました。自分と向き合うことは貴重な経験でした。なぜ学びが必要なのかをぐるぐる考えました。
手順②:国内にどんなMBAがあるか、ひととおり確認してみましょう
文部科学省の資料と私の独自調査によると「国内の経営学に関連する学位を付与する研究科数」は170を超えます。
約170の大学院は、従来からある「経営系大学院(修士課程)」と、 2003年度に文部科学省が新設した制度である「専門職大学院」から生まれた大学院の2つに大別できます。両者の違いは「修士論文」の有無です。働きながら学ぶ社会人学生にとっては”修論”は、大学院選びの大きなポイントではないでしょうか。

私の場合は、修了時に”修論的な何かにチャレンジしたい”という思いはありました。「人生のなかで、その時点での到達点を残しておきたい」と考えました。
経営系大学院(修士課程)
経営系大学院(修士課程)は、経営学の研究者の養成と高度専門職業人の養成の目的で設置されています。また修了要件に「修士論文作成(研究指導)」存在するのも専門職大学院との違いです。
授与される学位名は、ほぼ「修士(経営)」です。入試要項等には「修士(○○)」と表記されます。
従来型修士課程は国立19、私立98、公立14、合計141の研究科があると文部科学省の資料にあります。専門職大学院ができる前から経営系の修士課程を設置していた「老舗」の大学院です。例えば、日本最初のMBAである 慶應義塾大学(KBS) などがそれに当たります。
専門職大学院
一方で、いまのMBAブームをつくってきたのは専門職大学院です。国内のビジネス・MOT系の学位を授与する専門職大学院は32大学 32専攻あります(令和2年現在)。有名なビジネススクールだと京都大学、神戸大学大学院、早稲田大学、グロービス経営大学院、筑波大学などです。
それぞれの学位名称を確認すると、システム安全修士(専門職),ビジネス修士(専門職) , 技術経営修士(専門職) , 経営学修士(専門職) , 経営管理修士(専門職) , 経営修士(専門職) , 経営情報修士(専門職) , 国際経営学修士(専門職) , 国際経営修士(専門職) , 国際地域マネジメント修士(専門職) , 事業構想修士(専門職) , 社会起業修士(専門職)と12の名称がありました。表記には「○○修士(専門職)」とあるのが専門職大学院です。
32の専門職大学院の収容合計した総定員3074名です。国内で毎年MBAフォルダーが5000人輩出されるという統計もあるので、専門職大学院から巣立ったビジネスパーソンが半分以上を占めることになります。
(資料)文部科学省・専門職大学院一覧(令和2年5月現在)
https://www.mext.go.jp/content/20210113-mxt_senmon02-000009181.pdf
ビジネススクールの一覧を確認、知らない大学院がないか調べる
国内MBAをリストアップするのは容易ではありません。私自身は、170研究科が並ぶ一覧表を確認したことがありません。近いうちに「経営学に関連する学位を付与する研究科数」はリストにします。それまでは、以下は予備校がつくったリストを添付します。参考にしてください。予備校リストは人気MBAのみをリストアップしているので網羅性はない点はご注意ください。https://www.agaroot.jp/domestic_mba/column/mba_all/

私は都内に住んでいるので志望校の候補はたくさんありました。最初は志望校の候補を約30校リストアップしました。絞り込むのではなく、自分が知らない大学院を探すイメージでした。
エッセイから学習の主テーマを抽出した上で、大学院の得意分野を調べます。
国内MBAの場合は、「経営戦略」「マーケティング」「会計・財務」「人事・組織」といった基礎科目はそろっています。
ただ、それぞれ自校の強みとしている領域があります。マーケティングで有名な大学院、財務に力を入れている大学院、組織論で有名な教授がいる大学院など様々です。理系学部が強い大学の場合はMOTなど「技術経営」もあります。
また、近年だと「IT」「サプライチェーンマネジメント」「リスクマネジメント」「サービス経営」「ファミリービジネス」「知的財産戦略」「コンプライアンス」などに特色を打ち出している大学院もあります。大学院をリストアップする際に上記のエッセイとつきあわせて、どんな科目やゼミや教授がいる大学院を希望するか考えてください。

私の場合は、「体系的にマーケティングを学びたい」「組織論も学びたい」が志望動機です。この方針でビジネススクール探しをはじめました。
この2つのテーマは、ほぼすべてのMBAで取り組んでいます。次に自分自身のテーマとなったのが、「学術的か実践的か」という基準でした。まだまだ悶々としていますが、この時点で以下の志望校が浮かんできました。
【私の志望校】
①早稲田大学、②名古屋商科大学、③明治大学、④グロービス、⑤筑波大学、⑥青山学院大学、⑦一橋大学、⑧法政大学、⑨中央大学、⑩横浜国立大学、⑪慶応義塾大学、⑫立教大学、⑬東京都立大学 などです。
手順③:物理的に通学できるかどうか?で絞り込む
ここから絞り込みフェーズです。最初にまず確認するのは「物理的に通学できるかどうか?」という点です。大きな要素は三つです。「エリア」と「フルタイムかパートタイムか」「費用」です。
ポイント①:エリア・立地
最近ではオンライン授業を中心に行うMBAも増えてきました。グロービスやBBT大学が代表的です。東京や大阪などの大都市に居なくても通学できる可能性を広げてくれるのは非常に嬉しいですね。

私は、かなりエリアにこだわりました。「自分がしっかり通える場所にあるか」は大切な要素です。私は「会社から1時間内希望」という基準をつくりました。この基準により横浜国立大(横浜市桜木町)を距離問題で断念しました。
【私の志望校】
①早稲田大学(高田馬場)、②名古屋商科大学(丸の内)、③明治大学(駿河台)、④グロービス(麴町)、⑤筑波大学(茗荷谷)、⑥青山学院大学(渋谷)、⑦一橋大学(一ツ橋)、⑧法政大学(市ケ谷)、⑨中央大学(後楽園)、⑪慶応義塾大学(日吉)、⑫立教大学(池袋)、⑬東京都立大(丸の内)
ポイント②: フルタイムかパートタイムか
MBAはフルタイムとパートタイムに分けることができます。フルタイムは平日昼間の授業です。パートタイムは平日夜や土曜・日曜日など仕事がない時間帯に授業を行います。
フルタイム
フルタイムは学修に専念できます。しかし2年間は仕事から離れる必要があります。企業派遣等なら会社や上司の理解を得られますが、自ら希望して大学院に行く場合は、社内でのキャリアが途切れてしまう恐れもあります。
慶応大学、青山学院大学、早稲田大学、京都大学、一橋大学、立命館大学などにフルタイムコースが設置されています。留意する点は、フルタイムコースのみではなく、フルタイムもパートタイムも併設されている大学院が多いことです。しっかりチェックしましょう。
パートタイム
パートタイムの魅力は、働きながら学べるところです。キャリアの連続性を保持しながら、目の前に迫った課題を題材にして、平日夜や土日に学修することも可能です。研究よりも実践に重きを置く大学院の場合は、月曜日に発生した課題が生きた学習テーマになるかもしれません。日本のMBAが爆発的に増えたのは、専門職大学院が増えたからだと書きましたが、もうひとつの要因として、パートタイムMBAが増えたためだと考えられます。
上記の早稲田大学、青山学院大学、一橋大学、立命館大学などフルタイムと併設してパートタイムを置くところもあれば、週末土日のみで授業を実施するWEEKENDMBAの名古屋商科大学などもまります。おそらく国内MBAの大部分はパートタイムを採用していると思います。

名古屋商科大学ビジネススクールは週末MBA。このスタイルは「出会い」でした。公私の生活を考えて、落ち着いた環境で勉強できる時間に着目して大学院を選ぶことも重要な視点です。私はフルタイムの選択肢はなかったので、この時点で慶応義塾大学が志望校から消えました。
【私の志望校】
①早稲田大学(高田馬場)、②名古屋商科大学(丸の内)、③明治大学(駿河台)、④グロービス(麴町)、⑤筑波大学(茗荷谷)、⑥青山学院大学(渋谷)、⑦一橋大学(一ツ橋)、⑧法政大学(市ケ谷)、⑨中央大学(後楽園)、⑪慶応義塾大学(日吉)、⑫立教大学(池袋)、⑬東京都立大(丸の内)
ポイント③: 費用(入学金や授業料他)
学費は大きな問題です。企業派遣の場合は特に気にすることはないと思いますが、自費で通学を検討している場合は重大な問題です。学資ローンや奨学金などの資金サポートが充実しているとは言え、数百万円の費用は家計に大きなダメージを与えます。もちろん教育は最大の投資とは分かっていても調べずには居られません。国公立と私立では倍以上の金額差があります。
国公立大学の学費
国公立の大学院の学費はとにかくリーズナブルです。都内でれば東京都立大の 年間授業料 は52万円です。国公立MBAの人気が出る理由も分かります。海外フルタイムMBAの場合は500万円ぐらいかかることを考えると費用はなんと10分の1程度です。
国内最安値であろう東京都立大学の場合は2年間で約120万円です。月5万円の自己投資です。他の国立大学も約135万円と割安です。国内MBAは世界水準からみて「お値打ち価格」ではないでしょうか。
私立大学の学費
一方で私立の大学院の学費は、いいお値段がします。私が知る限り一番高額な国内MBAは慶応大学のEMBAコースです。年間授業料は350万円。実に東京都立大学の約7倍です。
都内私立MBAの2年間費用の相場は約140万円~340万円です。ただし有名な私立大学である青山学院大学、中央大学、明治大学、早稲田大学(夜間)、名古屋商科大学などは2年間で300万円を超える水準です。詳しくは以下のサイトをご確認ください。

専門実践教育訓練の対象となっているか
そもそもどういう制度なのかを説明します。雇用保険法の改正により、平成26年10月より従来の教育訓練給付金(教育訓練経費の20%(上限額10万円)、訓練期間:最長1年間)に加え、新たに中長期的なキャリア形成を支援するために「専門実践教育訓練」が創設されました。この「専門実践教育訓練機関」のひとつに「国内MBA」がほぼほぼ該当します。
厚生労働大臣が指定した専門実践教育訓練の講座を受講し、一定の要件を満たす場合は、教育訓練施設に支払った教育訓練経費の最大で70%(最長3年間の訓練期間で上限額は168万円)を支給されます。MBAの場合は2年間なので最大112万円が支給されることになります。私立のMBAであれば200万円以上するところが多いので、この112万円は支給されます。
ご自身が希望するMBAが制度に該当しているかどうかは、厚生労働省のサイトで確認することができます。

費用は気になりますよね。私は自己投資だったので200万円ぐらいは覚悟していましたので、志望校の絞り込み項目とはなりませんでした。
一方で投資額を抑えたい方は国公立にチャレンジするのがベストでしょう。この時点で半分以下に志望校が絞られるでしょう。その代わりというの変な話ですが、倍率が3倍~2倍ぐらいあるので、エッセイや面接や小論文などの受験勉強の時間確保が重要になってきます。
手順④:教育方針とカリキュラムを調べて自己分析と見比べる
ポイント④: 教育方針
大学院には教育理念があります。建学の精神にもとづき、3つのポリシーを定めています。①どのような学生を受けいれ(アドミッション・ポリシー)、どのような教育を行い(カリキュラム・ポリシー)、そしてどのレベルまで到達することをゴールに定めているのか(ディプロマ・ポリシー)が分かる資料です。
定量的な情報ではなく、定性的な情報ですが、大学院選びにとって、最重要ポイントと言えるでしょう。しっかり読み込むことをお勧めします。
教育方針や建学の精神など
1962年に創立され、我が国最初のビジネススクールと言われる慶應義塾大学(KBS)の場合は、 「個としての自立心、他の尊厳を重んずる精神、明確な使命感、卓越した見識、果敢な実行力等を合わせ持つ、優れた革新的リーダーを育成することにより、人間社会の進歩に寄与する。」と示しています。個性あふれる教育を学生に提供するためには、どのような人物を育てたいかという教育哲学が必要です。読み飛ばしがちなところですが、大切なので確認してみましょう。
アドミッション・ポリシー
アドミッション・ポリシーは学生受入れに係る理念です。上記の自学の特色や教育理念を反映した上で「どのような学生を求めているか」という受け入れの方向性が明確に記載されています。この方針に沿って入試方式が決まります。
例えば国際色豊かな国際大学のアドミッションポリシーは「広く門戸を開き、国内及び国外から、専門の如何を問わず、多彩な背景を持つ人材を受入れ、学生間の相互交流を通じて実践的学識の充実を期待する」と期待されています。多彩なバックグランドを期待していますね。
カリキュラム・ポリシー
カリキュラム・ポリシーは、教育のゴールであるディプロマ・ポリシーを達成するための、教育課程編成の方針です。大学院がどのような教育内容をどのような方法で実施するか、そして学修成果をどのように評価するのかを明示しています。私たちが受ける教育サービスのコアがここにあります。
ディプロマ・ポリシー
ディプロマ・ポリシーとは、各大学院が示す「修了の方針」です。大学院側が、自学の修了生として自信をもって学位を授与できる学生の水準です。「学びのゴール」です。エッセイや研究計画書の執筆にも役に立ちます。
慶應義塾大学(KBS)のディプロマは、「ケースメソッドによるクラス運営のため、成績不振による進級保留(留年)は認められておらず、1年次の基礎科目で平均点が基準を下回ると、進級することができません」と記載されています。これは恐ろしいですね。
ポイント⑤: カリキュラム
カリキュラムの骨格
カリキュラム・ポリシー に則り、カリキュラムがつくられています。1年次は必修科目や基礎科目、選択必修科目などが設定されています。自信が学びたいと思うテーマがしっかり入っているか、確認してください。
シラバス
シラバスは公式サイトでも見つからない場合があります。後述する学校説明会で最新版を手に入れてください。それぞれの科目にどのような授業があるのか確認ができます。例えば名古屋商科大学の場合は、以下のような項目が記載されています。
授業の概要 Course Overview |
本授業の該当ラーニングゴール Learning Goals |
受講後得られる具体的スキルや知識 Learning Outcomes |
SDGsとの関連性 Relevance to Sustainable Development Goals |
教育手法 Teaching Method |
学習方法、レポート、課題に対するフィードバック方法 Course Approach, Report, Feedback methods |
授業スケジュール Course Schedule |
成績評価方法 Evaluation Criteria |
評価の留意事項 Notes on Evaluation Criteria |
使用ケース一覧 List of Cases |
教科書 Textbook |
参考文献・資料 Additional Readings and Resource |
授業調査に対するコメント Comment on Course Evaluation |
担当教員のプロフィール About the Instructor |
特徴あるプログラム
例えば、青山学院大学国際マネジメント研究科には「青山アクション・ラーニング」というプログラムがあります。2年次に行う学びの集大成のような体験型学習プログラムです。
明治大学グローバル・ビジネス研究科であれば、分野横断的な履修モデルである「クラスター」があり、「ファミリービジネス」と「スタートアップビジネス」の二つクラスターに分かれます。実家の事業を継ぐ予定がある場合はファミリービジネスに特化したプログラムがあるのは楽しみですね。
講義のスタイル
ケースメソッドか講義中心か?(≒実務寄りか、学術寄りか)
ケースメソッドとは「ハーバード白熱教室」で日本でも一躍有名になった教育手法です。
ケースメソッドでは講師と受講生が対話を進めながら進行する手法で世界中のMBA教育で取り入れられています。国内でも多くのビジネススクールがこの教育手法を採用しています。実際の「場面」で主人公(経営者)が直面する課題に対する意思決定の瞬間を切り取ります。学生が自らの視点で追体験することを通じて「自分ならこう行動する」という考え方を学びます。国内では慶応大学が有名です。
講義スタイルは教育方針につながります。学びが実務でつかることを求めるか、新しいデータや事実を発見する学術を求めるかという違いがあります。学術系であれば一橋大や筑波大、実務であれば慶応や早稲田や青山学院大、中間は神戸大学や横浜国大や東京都立大などにグルーピングされます。
ケースメソッドとは、特定の学習目標を達成するために、意図的に構成された教材を用いて、学習者同士の討議を繰り返すことで実践力を身につける教育手法。ケースは教育の素材ではあるが、一般的な教材とは異なり、記述されているのは「事実(現実通りとは限らない)」であり、学ぶべき事項(知識や理論など)は与えられず、それらは学習者自身が考えて作り出していかなければならない。学習者自身が主体的に学ぶ学習方法。
http://www.kbs.keio.ac.jp/about/casemethod.html
授業は英語?か日本語?両方か?
国内ビジネススクールでは日本語で授業を行うのが一般的です。しかしグローバルビジネスに注力する大学院ではすべて英語で行います。例えば大分県の立命館アジア太平洋大学です。日本語による授業と英語による授業を両方設けている学校もあります。

私は英語が苦手なので、授業に英語がある大学院は候補に入りません・・。一橋大学が厳しいと感じました。
ポイント⑥:興味のある教授やゼミ
教授
教授は大学の看板でもります。既に師事したい教授を決めている方はこの記事も意味を持たないでしょう。この記事は師事したい教授がいない場合を想定しています。
大学は教授陣をプロフィールとあわせて情報公開しています。自身の興味や志望動機と一致するかを調べます。マーケティングなら慶応義塾大学の余田拓郎教授、経営戦略論なら早稲田大学の入山章栄教授、経営戦略・デジタル戦略なら同じく早稲田の根来龍之教授。競争戦略論なら一橋大学の楠木建教授・・。あなたは何を学びたいのか?は教授に寄るところも大きいのではないでしょうか。
ゼミ
早稲田には「ゼミ・モジュール」があります。一種のゼミのようなものです。出願時に希望を出します。二年次はゼミに入ります。
私は、事業構想修士(専門職)の学位を授与される事業構想大学大学院に通学した経験がありますが、主ゼミと副ゼミの2つに所属していました。大企業の役員をつとめた実務家教員と、ベンチャー企業や外資系企業の経営者をつとめた実務家教員に、1つの事業構想計画書を見てらう経験はプライスレスでした。*いまは少し異なるそうです

ゼミは2年次に演習という形で取り組むことが多いですが、「どのゼミに入るか」や「どんな教授がいるか」は、満足度を左右します。
ポイント⑦: 海外MBAと留学
海外提携校への留学
国内MBAでは、海外の数多くの大学院と学生交換を中心とした箇所間交流協定を締結しています。その提携校に交換留学生として海外に短期留学することが可能です。
例えば早稲田大学なら北米・アジア・欧州など数多くのMBAと提携しています。長期休暇をとれるようなら海外MBAの雰囲気をあじわってくるのも手ではないでしょうか。
ダブルディグリー
MBA2年制プログラムで学ぶ学生は、2年の間に提携校のMBAプログラムで学び、在籍および単位要件を満たせば、2つの学校からMBAの学位を取得することができます。
例えば、一橋大学なら北京大学光華管理学院(PKU)、ソウル国立大学経営学部経営大学院(SUN)、中国人民大学、インド経営大学院、イェール大学経営大学院アドバンスト・マネジメント・プログラム(AMP)などになります。お得感ありますよね。ただし仕事の調整やキャリアの問題があるので慎重に検討すべきだとも思います。
ポイント⑧: 修了要件
卒業率や標準修業年限内修了率
卒業率は、卒業者÷入学者×100%で計算される数字です。卒業の難しさを計ることができます。
標準修業年限内修了率は2年で卒業できたかどうかを表し上記と同様の趣旨を確認します。早稲田大学は入学者の約9割ぐらいが標準期間内にて卒業ができるようです。名古屋商科大学は卒業率を計算すると7割ぐらいしか卒業できないようです。かなり厳しい修了要件がありますね・・。
修了要件
京都大学などはシンプルに「42単位 ※1年半コースにおいては38単位」と単位数のみが記載されているが、名古屋商科大学は取得単位数は「40単位以上」という単位数のみならず、但し書きで「修了要件を満たす履修科目の全ての成績評価がA、BまたはCであること」と記載があります。つまりABC以外の評価が存在し、その評価を受けた場合は「落単」することを意味します。卒業生のブログを読むと「全ての科目で、成績下位30%が自動的に単位を落とします。落とした単位は、年度内に別のスクール(名古屋本校・東京校・大阪校)で履修し直すか、翌年度の同じ科目を受講し直し、上位の70%に入れば単位取得になります」と解説しています。かなりハードルが高いですね。

卒業時をイメージする項目がでてくると、もはや「覚悟」や「納得感」を得ようとする自分がいることに気がつきます。
ポイント⑨: 取得できる資格等
税理士試験の試験科目一部免除申請
税理士試験は全11科目中5科目の合格が必要です。その科目試験が一部免除される制度です。
例えば明治大学ビジネススクールの場合は、大学院修了、MBA取得で税理士試験の試験科目一部免除申請が可能となります。税理士試験の分野(税法科目、会計学科目)ごとに、いずれか1科目の試験で一部科目合格した者が、その科目に関する研究によりMBAの学位を取得し、国税審議会の認定を受ける制度です。国税審議会から認定を受けた場合には、税法科目であれば残り2科目、会計学科目であれば残り1科目の税理士試験に合格したものとみなされ試験が免除されます。
他にも事業創造大学院大学や名古屋商科大ビジネススクールにも科目免除のプログラムがあります。税理士とMBAを同時に目指したい方は、この項目が一番のチェックポイントかもしれませんね。
中小企業診断士
ポイント⑩: 同級生の人数やプロフィル
学生数が多ければネットワークが広がりますし、学生数がすくなければアットホームな雰囲気を味わうことができます。学生にとって大事なのは、自分が思い描く学生生活に近いかどうか?という点です。
入学定員
入学定員や在校生の数は公式サイトを閲覧すると入試情報の欄に記載されていることが多いです。①グロービス経営大学院大学は1,050名、②早稲田大学大学院経営管理研究科は255名、③名古屋商科大学大学院は250名、④ビジネス・ブレークスルー大学大学院経営学研究科は200名、⑤関西学院大学専門職大学院経営戦略研究科は160名、⑥慶應義塾大学大学院経営管理研究科は140名、⑦青山学院大学大学院国際マネジメント研究科は100名です。相対的に見て1年間の定員が100名を超えると大規模なMBAと言えると思います。なおこれら上位7校で年間MBA定員の4割近くを占める計算になります。
卒業生の数
入学定員の数に運営年数を掛け算した人数に近い数字なります。これは卒業生ネットワークをどれだけ活用できるかと言う点です。最近ではAlumni Networkingをラインやフェイスブックでつくることが多く、そこから卒業後にビジネスチャンスが生まれるかもしれません。修了生は大学院の資産とも言えるでしょう。
学生のプロフィール
大学の特色ともあいまって学生のプロフィルも様々です。例えばEMBAであれば40代が多く、MBAであれば30代が多いです。また設置プログラムによっては特定業界が多い場合もあります。修了後も同級生は資産となります。どんな仲間と2年間学び、その後、緩やかな紐帯を続けるか、確かめたいポイントです。

教育の質を確認することで、ぐっと解像度があがりました。
【志望校】
★先頭集団
①早稲田大学(高田馬場)、教授がスターが多い!
②名古屋商科大学(丸の内)、「ケースメソッド」が気になる!人数が多いのもGOOD
③明治大学(駿河台)、「クラスター」が気になる!
④グロービス(麴町)、生徒数が多いのがGOOD!実務家教員が多い!
⑥青山学院大学(渋谷)、「青山アクティブラーイング」が気になる!
★第二集団
⑤筑波大学(茗荷谷) 学術&理論寄り?
⑦一橋大学(一ツ橋) ギャラクシー集団のような教授陣。英語は厳しい。学術&理論寄り?
★第三集団
⑧法政大学(市ケ谷)
⑨中央大学(後楽園)
⑫立教大学(池袋)
⑬東京都立大(丸の内)
手順⑤:ビジネススクールの評価やレベルを確認して志望順を決める

ビジネススクールで気になるが「他者からの評価」ですよね。私も他人は関係ないとはいいつつ、やはりググりますよね。MBAは多くの機関が認証していたり、ランキングを付けています。ただし、国際的な評価が高い国内MBAは10校もありません。あくまでも参考程度で見てください。それと調査機関でもなく卒業生本人以外の評価やコメントは気にする必要はないと考えます。
ポイント⑪: ビジネススクールの国際認証取得
国際認証は、主に3つあります。AACSBとAMBAとEFMDです。3つの機関すべてから認証を受けたビジネススクールは「トリプルクラウン」と呼ばれています。今のところ国内MBAで3つの認証をとっているビジネススクールはなく、2つの認証を受けているのは3校のみです。早稲田大学、立命館アジア太平洋大学、名古屋商科大学です。
AACSB(The Association to Advance Collegiate Schools of Business)(本部・アメリカ)
国際認証AACSBとは
アメリカのビジネスに関する学士号、修士号、博士号の‘認定’機関として設立された、非営利組織です。
AACSB (The Association to Advance Collegiate Schools of Business)は、マネジメント教育を推進する世界で最も権威あるビジネススクール認証機関の一つです。1916年にアメリカで設立され、年間100を超えるビジネス・リーダー養成講座などを開催し、世界各地で研究や教育の発展に資する活動を行っています。 国際認証AACSBを取得しているビジネススクールには世界の著名な大学が数多く含まれており、認証校の学位は世界中で認められます。AACSBの認証を取得したビジネススクールには、高い質のマネジメント教育を提供し続けること、またそれを向上させていくことが求められます。認証を保持するためには、5年毎の審査(Continuous Improvement Review)で、15の厳しい認証基準をクリアし、前回よりも向上しているという成果を示すことが求められます。
https://www.apu.ac.jp/home/gallery/article/?storyid=170 APUサイトより引用
AACSBの評価基準の特徴
AACSBの評価基準の特徴は、「Strategic Management and Innovation(戦略マネジメントとイノベーション)」の基準に集約されている。それは、学校が自らの存在価値や基本目的を明らかにしたミッション(missionstatement)を持ち、そのミッションの達成に向けて、イノベーティブに取り組んでいるかを立証することである
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/itaku/__icsFiles/afieldfile/2018/07/30/1407589_1.pdf
AACSBの認証を得ている国内MBA
2021年7月現在で国内ビジネススクールでAACSBの認証を得ているのは以下の6校です。慶應義塾大学(KBS)、早稲田大学(WBS)、一橋大学(ICS)の国内3大ビジネススクールが名乗りを上げたことで、後を続く大学院が出てきそうですね。10年後は認証がスタンダードになるのではないでしょうか。
- 慶應義塾大学大学院経営管理研究科(KBS) 2000年 2005年
- 名古屋商科大学大学院(NUCB) 2006年 2011年
- 立命館アジア太平洋大学経営管理研究科(APU) 2016年
- 国際大学国際経営学研究科(IUJ) 2018年
- 早稲田大学大学院経営管理研究科(WBS) 2020年
- 一橋ビジネススクール国際企業戦略専攻(ICS)2021年
AMBA(the Association of MBAs)(本部・イギリス)
国際認証AMBAとは
1967年にロンドンで設立されたMBA教育に関する国際認証機関(代表:Andrew Main Wilson)で、世界Association of MBAs(AMBA)は、1967年に英国ロンドンで設立された世界で最も権威あるマネジメント教育の認証機関の一つです。AMBAはマネジメント教育の中でも、修士課程プログラム(MBA、MBM)、博士課程プログラム(DBA)に与えられる認証です。認証を取得するには、AMBAが定める教育内容や教員・学生などに関する10の厳しい審査基準をクリアする必要があり、さらに認証を維持していくためには、プログラムの質を維持・向上させながら定められた期間に再認証のプロセスを受ける必要があります。
立命館アジア太平洋大のプレスリリースより抜粋
AMBAの評価基準の特徴
AMBAの評価基準の特徴については、各基準のなかに具体的数値の目標が明示されていることが挙げられる。例えば、教員組織に関して、教員の 75%は大学院の学位を取得し、大半は博士号を保有していることが定められている。また、学習環境として、1800時間の学習時間及び学生集団と教員の接触時間が少なくとも500時間が必要であると示されている。このほか、卒業生への支援、生涯学習に関する基準を大項目に設け、卒業生のネットワーキングの機能性や卒業生の長期的な成功と影響を把握し、MBAプログラムの学習成果を評価する仕組みを構築することを定めている点が特徴であるといえる。
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/itaku/__icsFiles/afieldfile/2018/07/30/1407589_1.pdf
AMBAの認証を得ている国内MBA
2020年8月現在で国内ビジネススクールでAMBAの認証を得ているのは以下の2校です。名古屋商科大と立命館アジア太平洋大学がまた仲良く認証されていますね。
- 名古屋商科大学大学院(NUCB) 2009年
- 立命館アジア太平洋大学(APU)大学院経営管理研究科 2020年
EFMD(European Foundation for Management Development)(本部・ベルギー)
明治大学ビジネススクール(MBS)の場合は、2012年から国際化の議論を開始し、2013年にEPASの受審を決定。2015年1月に申請を終え、2017年に訪問調査の実施を行い、2018年に獲得しました。議論開始から考えると6年の歳月を要したことになります。認証されるのは大変なことですね。
国際認証EFMDとは
EFMDは、1972年にブリュッセルで設立された国際認証機関です。マネジメント教育に特化したうえで、その学術研究の側面も合わせて重視した国際認証を実施することで知られ、EQUIS(European Quality Improvement System)とEPAS(EFMD Programme Accreditation System)という2つの認証を実施しています。認証には5年認証と3年認証の2種類があります。
EFMDの評価基準の特徴
EPASは、EFMDがビジネススクールを専攻単位で認証するシステムで、対象とする専攻の国際性、カリキュラム編成、戦略性、教育・研究の質など、76項目にわたり、多国籍な専門家で構成される審査委員会による書類及び実地視察で評価が行われるものです。そして、その評価に基づき、10か国以上のビジネススクールと企業関係者で構成されるEFMDのEPAS審査委員会が最終決定を行います。
https://www.meiji.ac.jp/mbs/information/2017/6t5h7p00000qf6c1.html
※EQUISは研究科全体に対して与えられるもので、EPASはプログラムに対して与えられます。
EFMDの認証を得ている国内MBA
EQUIS
- 慶應義塾大学大学院(KBS) 2011年 ※継続停止中?
- 早稲田大学大学院(WBS) 2019年
EPAS
- 明治大学専門職大学院(MBS) 2018年

ポイント⑫: ビジネススクールのランキング
MBAランキングは世界全てのビジネススクールを調べた上での上位100校ではありません。各ランキング発表機関の一定の基準をクリアし、期限までに各機関へレポートをすることでランキングへの参加となります。最新版2021年の「Financial Times」のGlobal MBA Rankingの参加校は143校、 「The Economist」のWhich MBA?への参加校は165校(順位は90位まで発表)でした。
影響力のあるMBA Rankingは、①フィナンシャル・タイムズ(The Financial Times,FT)のGlobal MBA Ranking、②エコノミスト(The Economist)のFull Time MBA Ranking、③QS(クアカレリシモンズ)のランキングと言われています。
Financial Times(Global MBA Ranking)
FTランキングの特徴は評価項目の70%を「卒業後の成果」と「国際性」に関する要素が占めている点です。過去には名古屋商科大学がランクインしています。
QS(Global MBA Rankings)
QS社は世界大学ランキング(#QSWUR)の発行体として知られ、毎年世界中の大学を評価し様々な大学ランキングを公表しています。QS Global MBA Rankingの主な評価項目には、就業力と企業の評価、起業家輩出力と卒業生の社会的影響力、学位取得に対する費用対効果、教員の研究力・博士号取得者の割合、また学生・教員の多様性などが含まれています。
https://mba.nucba.ac.jp/press/entry-19034.html
国内MBAでは以下の大学院がランキングされています。
その① QS Global MBA Rankings: Asia 2020
- 早稲田大学 Waseda Business School
- 名古屋商科大学 NUCB Business School
- 国際大学 International University of Japan
その② Executive MBA Rankings by Region 2020: Asia-Pacific
- 名古屋商科大学 NUCB Business School
Economist(MBA Ranking)
エコノミストはスクールのキャリアサポート、施設、学生の質などの「スクールの品質重視」のランキングです。
国内MBAでは以下の大学院がランキングされています。
SMBG社 Eduniversal BEST MASTERS & MBAs RANKING
Eduniversal Best Masters Rankingとはフランスに拠点を持つSMBG社が実施する世界のトップビジネススクールを対象としたランキング。ビジネス教育が行われている世界154ヶ国、1,000校、12,000プログラムを対象に、企業・大学による「プログラムの評判」、「卒業生の進路&収入」、および「卒業生の満足度」の3基準で評価されています。
https://mba.nucba.ac.jp/press/mba-12690.html
国内MBAでは以下の大学院がランキングされています。
その① MBA full time 日本国内MBA
- 早稲田大学 Waseda Business School
- 国際大学 International University of Japan (IUJ)
- 慶応義塾大学 Keio University – Keio Business School
- 一橋大学 Hitotsubashi University – Hitotsubashi ICS
その② Executive MBA 日本国内MBA
- 名古屋商科大学 Nagoya University of Commerce & Business (NUCB) – NUCB Business School
- 慶応義塾大学 Keio University
- 一橋大学 Hitotsubashi University
その③ General Management 日本国内MBA
- 名古屋商科大学 Nagoya University of Commerce & Business (NUCB) – NUCB Business School Global Leader Program
- 慶応義塾大学 Keio University – Faculty of Business and Commerce Master of Arts in Business and Commerce
- 早稲田大学 Waseda University M.A. in Commerce
- 立命館大学 Ritsumeikan Asia Pacific University Graduate School of Management (GSM)
- 東京理科大学 Tokyo University of Science Graduate school of Management
その④ Entrepreneurship 日本国内MBA
- 名古屋商科大学 Nagoya University of Commerce & Business (NUCB) – NUCB Business School Business Innovation Program
ポイント⑬: ビジネススクールの評価
SMBG社 PALMES OF EXCELLENCE
Eduniversal Groupでは「5〜2 PALMES OF EXCELLENCE」という4段階評価を付けています。
5 PALMES OF EXCELLENCEが
慶応大、早稲田大、
4 PALMES OF EXCELLENCEが
京都大、神戸大、名古屋商科大、東京理科大学、一橋大、国際大、
3 PALMES OF EXCELLENCEが
北海道大、APU、明治大、関西大、青山学院大、九州大、東北大、法政大、
2 PALMES OF EXCELLENCEが
立教大、同志社大、筑波大でした。
学部と比較すると「名古屋商科大」と「国際大」の大学院の存在感がありますね・・。
文部科学省の「職業実践力育成プログラム(BP)」
大学、大学院、短期大学及び高等専門学校の正規の課程と履修証明プログラムで、主に社会人を対象とした実践的・専門的な課程を「職業実践力育成プログラム(BP)」として文部科学大臣が認定しています。平成27年度に制度創設し、毎年新たなプログラムを認定しています。
この認定を受けると学生にとってメリットがあります。それは「専門実践教育訓練給付金」が個人に支給されるからです。個人が自発的に費用負担の上、教育訓練を受けた場合のみが対象となります。名古屋商科大の場合は、最大112万円のキャッシュバック!!!です。私費通学生にとっては本当に助かります。

ポイント⑭: ビジネススクールの評判
ネット上での評判
ツイッター、簡易ブログ、2チャンネルなどで検索すると、評判が出てきます。しかし事実に基づかないもの、不正確、不親切などの表現が散見されるために、あくまでも参考にしてください。私が情報収集するときは、どれも在校生や卒業生の投稿です。学生生活のリアルや考え方が分かるのでとても参考になります。
その他、書籍等
大学院名で出版されている書籍や雑誌、教授の本を購入して参考にすることはあります。またリクルートなどが出している「大学院選び」MOOK本も購入することもありました。
ポイント⑮: 修了生
修了生のキャリア
修了生のキャリアを公表している大学院が多々あります。どのようなキャリアを歩んでいるか確認しましょう。
修了生の声
修了生の声を公式サイトで確認しましょう。

外部評価を確認することで、少しだけ希望順位が入れ替わりました
【志望校】
①早稲田大学(高田馬場)、教授がスターが多い!国際評価もトップクラス!
②名古屋商科大学(丸の内)、「ケースメソッド」が気になる!人数が多いのもGOOD、国際評価がすごく高いのにびっくり!
③明治大学(駿河台)、「クラスター」が気になる!国際評価が高い!
⑥青山学院大学(渋谷)、「青山アクティブラーイング」が気になる!国際評価が高い!
④グロービス(麴町)、生徒数が多いのがGOOD!実務家教員が多い!
手順⑥:選考方法や入試日程を確認して受験準備をはじめる
ポイント⑯: 受験料
入学検定料は 30,000円~35,000円 が相場です。
ポイント⑰: 選考方法
課題エッセイや研究計画書
エッセイや研究計画書のいずれかは課題として書類選考時に提出することなります。記載するのに時間を要します。
面接・インタビュー
面接は多くの場合、教員2名と志願者で行います。私の場合は15分~20分でした。知識を問うと言うよりも「なぜMBAを取得したいのか?」「MBA取得後のキャリアをどう考えているのか?」「あなたはクラスでどう貢献できるか?」などの質問が多いです。アドミッションポリシーに則り審査しているはずです。
小論文
慶應大学、一橋大学、早稲田大学、神戸大学、筑波大学などで筆記試験として出題されます。
英語
- 英語が筆記試験にある大学院は一橋や神戸大学です。
- 英語スキルを証明するためにTOEICなどのスコアの添付する必要がある大学院は京都大学経営管理大学院や東工大MOTです。
- TOEICのスコア提出が任意の大学院は 青山学院大学 、早稲田大学院、慶応義塾大、筑波大など多数あります
- 卒業時に英語のスキルが求められるのは青山学院大学です。
ポイント⑱: 入学タイミングと試験日程
入学タイミング
国内MBAのほぼすべてが春入学(4月)です。ただし秋入学(9月)の門戸を開いているのが、早稲田大学、明治大学、中央大学、名古屋商科大学などです。
試験日程
ポイント⑲: 合格率や倍率
合格率や倍率
そもそも数字を公開している大学院と公開していない大学院があります。公表している大学院のなかで倍率トップ校は3倍程度です。一橋大や筑波大など国公立で学費も安く、質の高い教育を提供している学校が倍率が高くなります。もちろん慶応義塾大学や早稲田大学など人気私立MBAも2倍から3倍程度の難関となっています。一方で国内MBA半分は定員割れの「限界スクール」であろうと指摘する大学関係者もいます。
当然倍率が高い大学を志望する場合は、受験対策が必要です。予備校もあるので説明会に参加してみるのもひとつの手段です。
手順⑦:実際に学校説明会に参加して確かめてみる
ポイント⑳:説明会の日程を確認する
グロービスや名古屋商科大などのビジネススクールでは、毎月のように説明会を実施しています。
基本的には8月か9月ぐらいから説明会が各大学院で始まります。また第三者が主催する合同説明会やEXPOなども開催されます。この時点で3校ぐらに絞ってから、気になるポイントを予め決めて参加しましょう。
ポイント㉑:受験のスケジュールに落とし込む
年1回の入試の学院は、おおむね9~12月に出願し、後日筆記試験や面接が行われます。
年2回以上の入試が行われている大学院は、9~12月に出願する入試と、それにプラスして翌年の1月に出願する2回目の入試が行われるケースが多くなっています。
秋入学の大学は5月から7月に入試が行われます。
受験準備は5月から徐々にスタートするとベストでしょう。
参考:河合塾のサイト
私の場合の志望校選びの結果

私は説明会に参加or入試要項を読み込んだりして最終検討時点では4校に絞りました。あとは受験して合格した学校に行こうと思いました。いかにリストアップとコメントを記載します。
①名古屋商科大学ビジネススクール (第一希望)
場所は丸の内で私にとっては唯一無二の立地。週末MBAというスタイルも自分の生活にあっている。教育面では「ケースメソッド」は素晴らしい。カリキュラムも練られている。知名度が低いのがひっかかるが、それを補って余りある国際評価があるので安心。生徒数も多いのはポイント。修了時の課題が有るのも評価点。秋入学ありなので「コロナ期間中に勉強しちゃえ!」。「これありちゃう?」が素直な感想。
②早稲田大学 大学院経営管理研究二科 WBS (第二希望)
スター教授がたくさん在籍し、モジュールにも関心大。国際評価トップクラスで、卒業生も多く輩出している。何といっても早稲田ブランドがあるが、一方で高田馬場は会社から遠く、人気ビジネススクールなのでそれなりに受験対策が必要であり、今の私にはその時間が取れない。「でも×10、すごく魅力を感じるんだよね」が感想。
③明治大学専門職大学院 グローバル・ビジネス研究科 (第三希望)
横断型教育「クラスター」が気になる!特にスタートアップには関心がある。国際評価も高い。立地も都合よく、悪い点は見当たらず。私のモチベーションが高いので秋入学ある点も評価高い。「スタートアップを学びたい仲間に会いたい」という感想
④グロービス経営大学院 (第四希望)
実務家教員が多く実践的!卒業生の雰囲気もすごくいい!生徒数も多く人材ネットワークが作れそう。場所も通学圏内にはある。修了課題がないことが気になる。「あのグロービスコミュニティは入ってみたい」という感想。

結論は、以下の3つの手順を踏んで「今年、MBAに入学する」という方針にしました。
①ファーストチャレンジ
夏試験→秋入学がある名古屋商科大と明治大学にチャレンジ。
②セカンドチャレンジ
秋試験→春入学がある早稲田大学にチャレンジ。夏は猛勉強でなんとかする!
③ファイナルチャレンジ
冬試験→春入学があるグロービスに何としても入ろう!
最後に失敗談
私、過去に2度、社会人大学院を受験して合格しているのですが、いずれの時も妻に情報を小出しにして、合格した時に、改めて大学院の意図や内容を伝えました。その話の運び方がどうも面白くないようで炎上しました。消火するのに体力を使いました。なかなかむつかしですね 笑。
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